(仮)

プロフィール迷子の関東在住アラサー兼業主婦

貴様いつまで女子でいるつもりだ問題 ジェーン・スー

表題の作品を只今某カッフェにて1人拝読させていただいております。

 

三浦しをんさんコメントの帯を纏ったこの小説、実はこうして推される前に何度か本屋さんで手に取っては買うのを躊躇っていたもの。

何度か本屋さんで手に取った本ってなんだか愛着が湧いてしまい、ついつい次会った時は買ってしまいませんか。

 

 

私は職場の近くのよく行く本屋さんで平置きされているのを見て、家の最寄り駅の本屋さんでもなんとなく探して本棚から発見し、それでも買わずにいたのだけど(なにせタイトルが共感するのと自意識が恥じらうのとで忙しくてレジまで持って行く余裕が芽生えず買えなかったのです。)

3度目の邂逅にてついに購入するに至りました。もちろんしをんさんの推薦もなんだか後押し。帯ってすごい。わたしが単純なだけかしら。

 

そうして手に入れたこちらの本。

もともとかの『負け犬の遠吠え』をお書きになった酒井順子さんの著作が高校の頃の愛読書だった上に、只今絶賛雨宮まみさんのWEB連載を追いかけ、なんなら漫画では東村アキコ先生の『東京タラレバ娘』を買い集める私。

 

フィクションなりエッセイなり、女性の目線でオンナの自意識に切り込んだエグい読み物を読むのが好きなんだなあ、としみじみしました。

 

私は上記読み物に登場する女性の目線に頷けることが多く、どちらかというと一時流行った『スイーツ女』を忌み嫌い、オンナとしての価値の前に人間的ミリョクガー!

などと豪語していたタイプの人間です。

 

ひょんなことからオットと子供と家庭を持つに至ったけれど、それは本当に勢いと成り行きで

高校生の生活科の授業でぼんやり立てたライフプランで、私は自分が20代に結婚するなどと夢にも思っていなかったです。

 

そんな私が、あまりにもハッとした一説を引用させていただきます。

『隙のある状態に耐えられる能力は、あいまいな空気を他者との間に漂わせたままにできる強さです。一見主体性のない女の子の方が、強気な女よりずっと強いと思うことがあるのは、己を漂わせる強さを彼女たちが持っているからです。』

 

そーーーうなんです!!!

そうなんですそうなんです!!!

私は明るく元気な反面、内弁慶のクセに傲慢で頑固なところがあって、ある程度一緒にいる人には強気に見られます。(私の情報はいらなかったですね。)

 己を漂わせる強さ

この言葉すごく心に響きます。

自分に自信がないから、自分を固めて守ったつもりでいないと落ち着かない

他者に委ねることが出来ない

自分の把握しきれない、曖昧な空気に耐えられない、のは、その強さがないから。

一見主体性もなく信念も向上心もないように見える人を内心軽んじてしまっているとき

ふとした瞬間に、その強さを垣間見てしまった時の衝撃は計り知れない。

その人の全容を知りもせず慮りもせず、自分の物差しでひとを判断した自分の浅はかさに、そうして恥じ入る自分の自意識の強さに、そしてわたしのようなものの目線に髪の毛の先ほどの影響も受けない、その人の在り方に。

羨望と絶望を覚える瞬間は

何度かあるけどどれも辛かった。

 

私も己の輪郭を必死に固まるのではなく、ゆるやかにおのれを漂わせる強さがほしいなーと思います。

 

そしてこの話と関連して

私はスタバなどオシャレ空間にいったり(その認識がもうオシャレじゃない精神まるだし)話題のスイーツを食べたり、ショッピングに出かけた時にあまり写真を撮らない。

 

今時珍しいねと言われるくらい、撮らない。

ひとつは、ミーハーな女子と思われたくないから。

 

そしてもひとつ理由があります。

女子のね、性としかいいようがないと思うのだけど、、写真を撮ってSNSにアップしてTLの皆様に何かを匂わせずにはいられない衝動と戦うのがいやなのです。

 

例えばスタバの新作フラペを持って写真を撮るときに、さり気なくネイルしたばかりのピカピカの爪を写りこませてもいいのか

例えばお気に入りの靴を買ったときに、スキニーをはいて上から撮って細く見せた足も披露していいのか

例えばテーマパークに行ったとき、明らかに自撮りじゃない写真を撮って、誰と来たのかと波紋を投げかけてもいいのか

 

不特定多数のみんな、に見せたいような写真を撮ったとき

わたしはとても居心地が悪い想いをするのです。

だから撮らない。

 

でも今日は敢えて

スタバでそれらしい写真を撮って見ました。

 

画面にはネイルした爪も、アクセサリーも、手帳もMacBookも友達の気配も写りこませず、背景には食べかけのビスケットが鎮座しています。せめて食べる前に撮ればよかったものを、、、

でも、このくらいが居心地がいいのです。

私の日常にフォトジェニックさはいらないのです。

 

今般ちまたに溢れる

フォトジェニック

という言葉を聞いた時に

なんだそれ…と冷めた気持ちになってしまうニチカの気持ちに共感してくださる方、きっと今回挙げたご本楽しんでいただけるのではないかと思います。

 

 

 

 

 

スタバのカフェのフォトジェニックってなんだよ!!

 

 

 

 

 

 

 

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